中古物件を安心売買できる「スムストック」とは
日本の住宅市場では、中古住宅よりも新築住宅の方が評価され、尊重されるのが一般的です。中古住宅のシェアは、住宅全体の流通量のうちの14・7%ほど。欧米諸国と比べるととても低い水準にあります。そんな状況に対応するために、各ハウスメーカーが中古住宅の新しい仕組みを行っているのです。
共通基準を満たしてスムストック認定
まず、ハウスメーカーが提供している「スムストック」について。これは、一般社団法人優良ストック住宅推進協議会が設定している制度のことです。
この協議会に参加しているメーカーが建てた物件が、のちに中古物件として売却されたときには、その住宅を検査し、共通の基準を満たしているものがスムストックとして認定されます。
認定条件は、その物件がどのような設計の元に建てられ、どんな修繕をされてきたのかが明らかになっていること、建築から50年間にわたる長期的な点検やメンテナンスの予定が組まれていること、新耐震基準レベルの耐震性能を持っていることの3点です。
住宅の査定はスムストック住宅販売士
これらの条件を満たしていれば、中古住宅でも十分な性能を持っていると保証することができるため、安心して売買することができます。
この住宅の査定は、スムストック住宅販売士に認定された専門家が行い、住宅の性能に合わせた適正な価格が提示されます。価格も性能も専門家のお墨つきとして市場に出されることになるわけです。
これまでの中古物件は、値段が安くても性能などは不明瞭で、買うときには不安が大きくなってしまいました。しかしこれなら、性能にも一定の信頼を置いて物件を買うことができます。建てた時期やメーカー、これまでの手入れ、これから必要なメンテナンス、客観性のある評価がわかることは、とても大きなメリットです。
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