住宅ローンの借入額すべてが変動金利はリスク大
住宅ローンの借入額を設定する際には、金利の影響も忘れてはいけません。住宅ローンの借入額に利息が乗って、最終的な返済総額が決まるからです。とくに注意したいのが「変動金利」。住宅ローンの借入額すべてを変動金利型だけで組むリスクのひとつに「未払い利息」があります。
住宅ローンの借入額に2つのローン
変動金利型は返済額の見直しが5年ごとですから、金利が急上昇した場合には、返済額の利息分が元金分を上回る可能性があります。その際は元金が減らず、未払い利息分が発生するのです。
このようなリスクを避けるために、住宅ローンの借入額に違う金利型のローンを2本組む(ミックスローン)という方法があります。たとえば、3000万円のうち、1500万円を変動金利型、残り分を全期間固定金利型で組むスタイルです。
こうすれば金利変動の影響を半分にできます。ただし、諸費用が2本分かかってしまったり、得られるメリットも分散されてしまいますので、ミックスローンを組む際には入念な試算が必要です。
また、家族でリスクや負担を分けるという考え方もあります。共働き夫婦の場合、収入合算で住宅ローンの借入額を増やすことができますし、ペアローンを組むことによって住宅ローン控除をふたり分申告することも可能です。
住宅ローンの借入額は家族で考える
二世帯同居など、家族数が多い家なら、親子リレーローンで返済期間を長く設定して月々の返済負担を減らしたり、借入額を多めに設定しても、働き手が多くいれば、全員で協力して短期間での完済を目指せます。
住宅ローンの借入額は金額ばかりに目を向けず、家族単位、人生単位で考えるようにしてください。使える資金はいまいくらあるのか?実際に返せる額は? 返済能力のある人間の数は? 老後の生活費や必要な貯金額は? 一つひとつを掘り下げていきましょう。
住宅ローンは、自分だけでは叶えられない夢をみさせてくれますが「無理をすれば」届く家を買ってしまうと、そこから苦労が始まるという可能性も高いのです。
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