日本語で聞けるエアーバンドがカンパニーラジオ
エアーバンドといえば、管制官とパイロットの交信というイメージを持っている人が多いでしょう。エアーバンダーも、ほとんどが管制の周波数を中心に聞いているはずです。しかし、エアーバンドには他にも「カンパニーラジオ」と呼ばれるジャンルが存在。日本語で聞けるエアーバンドです。
航空会社の車内連絡用エアーバンド
さっそく、航空管制とともに航空機の安全運航に役立っているエアーバンド「カンパニーラジオ」について解説していきましましょう。
カンパニーラジオは、カンパニーの名の通り、航空会社の社内連絡用の無線。パイロットの交信相手は管制官ではなく、自社の社員。航空機の運航を統括する部署や各空港の事務所などです。スムーズな運航のため、またグランドスタッフが効率よく動けるよう、エアーバンドで連絡を取り合っています。
例えば、空港に航空機が着陸しようとしている時。APP(アプローチ)に開局してくる前にカンパニーラジオでは、ATISの情報だけでは分からない着陸の状況などを無線連絡。これを聞いていれば、管制の周波数からは分からない、おおよその着陸時間が早い段階で判明します。
日本語で交信されるエアーバンド
悪天候が予想される場合には、さらに詳細なリポートが送られます。離着陸が多い空港で、悪天候により多数の航空機が上空でホールドしているような場合には、個別に情報を送るのではなく、一斉に情報を流す運用形態を取る航空会社もあります。
航空管制は緊急時やニュアンスが伝えにくい場合に、日本語で交信しますが、カンパニーラジオは基本的に日本語で交信されるエアーバンドです。ただし、外国人パイロットを採用している航空会社は、英語の交信を行うこともあります。
しかし、航空会社が使用する専門用語は英語なので、これを使わないと話が通じません。そんなわけでカンパニーラジオでは、日本語と英語がごちゃ混ぜになった交信を、繰り広げることになります。これはカンパニーラジオの交信に限ったことではなく、航空会社内で社員同士が会話している時もこんな感じです。
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