出発機が最初に交信するエアーバンドがGND
空港から出発しようとする航空機が、最初に交信するエアーバンドが地上管制席の「GND(グランドコントロール)」です。航空機はエプロン(駐機場)やタクシーウェイ(誘導路)を移動する場合も、管制官の指示が必要となります。そのためのエアーバンドがGNDなのです。
エアーバンドでリクエストを送る
エアーバンドでGNDが設置されず、飛行場管制席のTWR(タワー)しかない空港では、TWRがGNDの役割を兼任しています。
滑走路へ向かうためにスポット(単独の駐機場)から、トーイングトラクターで押し出して後退させる作業(プッシュバック)を行う場合、航空機は以下のような交信をエアーバンドで始めます。
航空機「熊本GND、ドリームエア786。リクエスト プッシュバック(熊本グランド、ドリームエア786便です。プッシュバックを要求します)」
熊本GND「ドリームエア786、熊本GND。プッシュバック アプルード ランウェイ25(ドリームエア786便、熊本グランドです。プッシュバックを許可します。使用滑走路は25です)」
エアーバンドで指示を付け加える
エアーバンドでこれが聞こえてきたら、トーイングトラクターが航空機を押し出していき、航空機はターミナルビルから離れていきます。
他の航空機との関係などで、長めに移動してほしい時には、GNDから「メイク ロング プッシュバック」という指示が出たり、「フェイス ノース」とプッシュバックする方向の指示がエアーバンドで付け加えられたりします。
RDO空港の場合、離着陸時と同様にプッシュバックの許可をもらう必要はないので、パイロットからは「リクエスト」ではなく、開始するという意味の「コメェンス」という単語がエアーバンドでは使用されます。
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