空港に迫ってくる着陸機が使用するエアーバンド
空港の周辺、管制圏の外側のもっと広いエリアを進入管制区として指定されている空港では、入域管制席「APP(アプローチ)」の割り当てがあります。ACC(航空路管制)からハンドオフされた航空機はSTAR(標準到着経路)にしたがって滑走路に向かって飛行するのですが、これをさばくエアーバンドがAPPです。
複数のエアーバンド周波数が割り当て
航空機の後方には構造上、乱気流が発生し、航空機同士の間隔が狭いとこの影響を受けてしまいます。また、着陸した航空機が滑走路を離脱するまでの時間や離陸機の有無などを考慮して、航空機の間隔を調整します。
APPを持つ空港のほとんどが、1波だけではなく複数の周波数がエアーバンドとして割り当てられています。これは1人の管制官が受け持つことができる機数には限りがあり、天候の影響などで到着が集中してしまった場合、エリアを区切って分担し、使用周波数を追加するためです。
コールサインは空港名+アプローチ
広域レーダー進入管制が推進されていた時期に、東京国際空港(東京都)や関西国際空港(大阪府)の進入管制区が拡大されました。これにより、隣接する成田国際空港(千葉県)も「東京APP」が受け持っています。
「関西APP」はより広く、岡山空港(岡山県)や高知空港(高知県)までもがその範囲内。一方で関西国際空港の対岸にある徳島空港(徳島県)は、海上自衛隊が管制を行っているため、進入管制も「徳島APP」が受け持っているのです。
コールサインは「空港名+アプローチ」ですが「空港名+レーダー(RDR)」となる場合もあります。その名の通り、レーダーを使った管制を行っている場合は「●●RDR」となるのですが、受信している上での大きな違いはありません。
■「エアーバンド」おすすめ記事
航空無線を聞くには受信機と周波数データベース
航空無線は周波数を次々と切り替えるのが魅力
エアーバンドを楽しむにはどこに行けばよい?
エアーバンドのカンパニーラジオって何のこと?
エアーバンドは民間機がVHFで軍用機がUHF
エアーバンド受信にオススメの受信機「IC-R6」
航空無線で航空機には2通りコールサインがある
陸上自衛隊のエアーバンドで使われる周波数は?
アグレッサー部隊は普通の戦闘機と違う迷彩塗装