近くに空港がない地域でもエアーバンドを受信
日本の上空には航空路が設定されていて、その通りに飛ぶのが基本なのですが、目的地によっては航空路を外れてまっすぐに飛んだ方が効率がいい場合もあります。そんな時は「リクリアードダイレクト KOHWA(KOHWAポイントまで直行を承認します)」というような指示がエアーバンドで出されます。
航空機のエアーバンドは300kmは飛ぶ
航空路の要所要所にはウェイポイントやフィックスが設定されていて、アルファベット5文字の名前が付けられています。これがなかなか面白く、佐渡島上空は金山にちなんで「GOLDO」、秋田県の田沢湖付近は名産品の曲げわっぱにちなんでか「WAPPA」など、ユニークな名称もあります。
聞こえる内容はやや地味ではありますが、巡航高度に達した航空機からの電波は、300kmぐらいは余裕で飛んでくるので、近くに空港がない地域でも、エアーバンドの受信を楽しめるのが最大の魅力です。特定の航空機をどこまで“追っかけ受信”できるのか試してみるのも、いいでしょう。
航空路管制のエアーバンドに動き
航空交通管制部の送信所も各地に点在していて、山の上などに設置している場合もあるので、状況によっては双方の電波が受信できるかもしれません。
航空路管制は今後、段階的に高高度と低高度で分離する空域再編が計画されています。最終的には日本上空のすべての高高度の部分を福岡航空交通管制部が、西日本地区の低高度を神戸に新しい航空交通管制部を置いて担当する予定です。
東日本の低高度は東京航空交通管制部が担当し、それぞれのエリアのセクターについても、再編が行われる計画もあります。今後、コールサインや周波数の変更など、航空路管制のエアーバンドに動きが見られそうです。
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