ミニチュアダックスがバランスのよい猟能を発揮
ミニチュアダックスの「ブレッド」と、その飼い主の名雪さんによるコジュケイ・ヤマドリ猟に同行。ヤマドリは「普通、1日に1羽ほどの出会い」のところ、実は取材日の午前中の間に5羽ほどを目撃することが出来た。しかし、いずれも飛び出しが早かったり、捕獲が禁止されている雌だったり。
ミニチュアダックスは優秀な猟犬
そしてその時は突然訪れた。ニオイに反応し、前方のシダの下を捜索していたブレッドに対し、すでに這って移動し、右手から突然飛び出したヤマドリ。直前の移動音を逃さなかった名雪さんは飛び出しと同時に反応し、雄であることを確認、発砲。二の矢が当たり、沢向こうの斜面に不時着するヤマドリが見えた。
ミニチュアダックスのブレッドは間違いなく「猟犬」であり、捜索・回収・ハンドラーとの親和性などトータルバランスの取れた猟能を発揮する姿は「優秀過ぎる」と言っても過言ではない。
ただし、ミニチュアダックスを飼えばヤマドリが獲れると単純に考えることは出来ない。ブレッドの猟犬としての活躍は、その猟欲を引き出し、育て、共に実猟で経験を積んで来た名雪さんの存在があってのものだ。
ミニチュアダックスの仕草の違い
射撃の腕を磨きながら猟場を歩き、鳥を観察し、ミニチュアダックスのちょっとした仕草の違いを見極める。ヤマドリを獲る上でブレッドの「猟犬の血」は重要だが、「血」は素質を提供してくれるだけであり、猟果につながるか否かは狩猟者側の猟欲と努力に掛かっている。
もちろん、名雪さんとブレッド本人(本犬?)たちは一緒に山を歩くことを楽しんでいるだけのようであり、その息の合ったコンビネーションは見ていて羨ましいぐらいだった。
さて、ミニチュアダックスでなくても犬を愛玩犬として飼っている狩猟者は多いと思う。ヨーロッパ原産種など、もともと猟犬として作出・固定化された犬種は数多い。「猟犬を使った狩猟」を考えた場合、ガチガチの「猟犬」を探すのではなく、まずは身近な犬の見方を変えてみるのも面白い。
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